蒲鉾の低反発枕

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私は巨大な蒲鉾を作った。
そこに枕カバーをかけて、頭を乗せてみた。
な、なんだ、この理想的な低反発枕は!
気持ちがいいじゃないか!
ぷにぷにして、やわらかくて!
蒲鉾の匂いがぷんと漂うが、それもまたよし!
あまりの低反発具合に私は深い眠りの中へと落ちていった。
「むにゃむにゃ…母ちゃんもう食べられない〜♪」
ハッと目を覚ます。
床が固い??
…ない!
私の低反発枕が忽然と消えている!
そして、なぜか口の中に蒲鉾の味が…。
お腹もぷっくりふくれている。
まさかーー。
そこへ、三歳の娘がやってきた。
「ぱぱ〜!」
ぷにょんとした私のお腹に娘の小さな頭が乗る。
「ぱぱのお腹気持ちいい…」
スヤスヤ…。
おお、かわいい寝顔だこと。
うん、これもまたよし!
今度はぱぱがお前の低反発枕だ。
春のそよ風に乗って窓から桜の花びらが舞い込んできた。
花びらが娘のぷにぷにほっぺの上に乗った。
お前もかー!
その他
公開:21/04/09 06:16
春の蒲鉾祭り でしたっけ?

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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