ナビにある出世道

2
2

十年落ちの古い中古車を買った俺は、中古車に付いていた古いカーナビをそのまま使おうと思い、設定をいじっていた。
「えーっと、自宅を登録。あ?お勤め先を登録?なんだこりゃ」

会社を登録する画面が現れた。訳も分からないまま、とりあえず勤めている会社名を入れて登録した。すると画面には、業務の効率化を図るアイデアが表示された。

「なんだ!?…いや、よく見ると確かにこれは良いアイデアだ」

翌日、俺は上司にその業務効率化のアイデアを伝えて意見した。すると俺のアイデアが社長の目に留まり、俺は平社員から係長に出世した。出世して給料が上がり、金銭的な余裕が出来た。俺は中古車ではなく、新車を買える程の貯金ができた。そして十年落ちの古い中古車を売って新車に買い替える事にした。古いナビは、そのまま付けておいてあげた。
きっと次にあの車を買った人が、あのナビに助けて貰える事だろう。これも人助けだ。
ファンタジー
公開:21/04/09 21:24

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容