ブルートラッシュについて話そう

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 思えばあの狂乱は、"終わり"への兆しだったのかもしれない。
 ブルートラッシュと呼ばれた所業と恩恵は、人々に原初時代のごとき野蛮性を再起させた。
 V's"ヴイズ"と呼ばれる狩猟部隊は先進国主体の連合軍であるが、"起点"に接近する程、本国総司令部との伝達手段は減少し、"最接近領"に至っては完全な孤立状態となっているのも、それに拍車をかけた。
 国の枠から外れた人種、言語、宗教、価値観の異なる者たちが、抽象的偏見と精神的負荷からくる苛立ちをぶつけ合うようになるのも時間はかからなかった。
 暴行事件や乱闘騒ぎ、時にはビヒモス狩猟任務のどさくさに殺人を犯す者までもが出現した。
 しかし、"終わり"ではなく"はじまり"へと退きつつあった部隊にも例外はいた。
 シンアルとニムロド。
 最接近領に、理性と秩序をもたらした最接近領独立治安維持部隊の二人である。
 彼らの話もいつかはできるかもしれない。
SF
公開:21/04/03 14:43
世界 狩猟 軍隊 開拓

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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