「新しい空想科学 1+√2ℹ︎年生」より「水溶液の性質」抜粋

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 赤ピン村の特徴は、レモンやウメボシ(注1)が密生していることである。一見通常の集落のように見えるが、立ち入ると人体は溶解してしまうため、非常に危険な場所である。そのためレモンやウメボシの採集に出かける際は、ムラサキキャベツの出汁(注2)を携行し、これらの植物の群生地に入る前に、地面に数滴垂らすことが必須である。そこが赤ピン村であった場合、液が浸透して、家々や生息する動植物、人々の肌の色もすべて赤およびピンク色になるため、判別が容易になる。
 また赤ピン村にはまれにチョーク(注3)やホタテ(注4)が生息していることがあり、これらは液によって緑色に染まることがあるが、やはりチョーク、ホタテ採集目的でも近づいてはならない。
(注1・3・4)すべて植物の名前。チョークとホタテは木本を発達させるため、これらが緑色に染まったものを「赤ピン村の緑の木」という。
(注2)ムラサキキャベツ液という。
SF
公開:21/04/02 15:58
更新:22/08/28 17:57
語呂合わせ 新しい空想科学 1+√2ℹ︎年生

北瓜 彪

ショートショート講座(2019年7〜9月期)にも参加
しました。
皆様宜しくお願いしますm(_ _)m

※アルファポリス
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/664452356
でも活動しています。SS講座で提出した作品「ファンフラワーに関する見聞」「大自然」もそちらで公開しております。
 

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