花屋のないしょ話

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「知ってる? 花は、意外とお喋りなんだよ」
 そう言ったのは、君だった。
「花がしゃべるの?」 私は少しバカにしたような、呆れたような物言いで尋ねる。
 君は怒ったような様子もなく、ただ淡々と続けた。
「バラは特に自己主張が強くてよくしゃべる。ひまわりもそう。 大人しいのはかすみ草かな」
 
バラが自己主張が強いというのはわかる気がする。見た目からして華やかだし、それに、かすみ草も花束のサブ的に使われるので大人しいという印象だ。

「うん…そういう意味もあるけど、実際におしゃべりなんだよ」 君は寂しげに微笑んだ。まるで真意が伝わらずに悲しいというような言い方だ。

「花屋の目立つ花たちはとにかくよく喋る。 あの客はキモいだとか、結構悪口も言う。 反対にかすみ草みたいなあまり目立たない子たちは余計な口をを利かない。ああ、さくらも華やかだけど、彼女たちは大人びて儚げで、話の内容も刹那的だ」
その他
公開:21/03/29 03:20

茎田きみゆ( 東京 )

書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。

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