April Eve

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「貴方を同じ未来には連れて行けなくなりました」という政府からの封書に始まり、友人らの餞別メール。
「まだ3月だぞ。そんなのは明日だろう」と一蹴した。
しかし、職場でも花束でもって送別された。そして近しい親族が駆けつけ夜はお通夜のような雰囲気になった。
母親が泣き止まず、嘘にしては常軌を逸している事に混乱していた。
「俺は…死ぬのか?」父親に投げかけた。
「死にはしない。ただ置いていくだけだ」
「山にでも捨てに行くのかよ」
猛烈な睡魔に襲われる。色々と面倒くさくなった。振り絞って最後に舌打ちをした。

頭が重たいのは単に寝ぼけているだけだからだ。
自室で迎えた朝に拍子抜けと僅かな安堵が入り混じっていた。
起床アラームもいつも通り鳴ったし部屋を見回してもおかしな所は無い。
それにしても外が妙に静かだ。
フラフラと立ち上がり日めくりカレンダーを習慣的にめくる。

「3月32日?」
ホラー
公開:21/03/31 13:31

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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