#479 湯たんぽぽ

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水も火もガスもない山奥で、寒さに凍えそうになっていた。
いつからここにいるのか、いつまでここにいるのかわからないまま数年が経つ。
自生する湯たんぽぽの綿毛を、
容器の中に詰めてやさしく振るとほんのり温かくなってくる。
湯たんぽぽが至る場所に咲くころ、永久凍土の山にも春が生まれた。
その他
公開:21/05/31 16:00
ツイノベ 140字小説

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

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