何でも透明液

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「何でも透明液の完成ですね!教授おめでとうございます」
「ああ、K子君のサポートのお陰だ」
「小瓶に小分けにしますね。あれ?教授、透明液の入ったフラスコが見当たりませんが?」
「デスクの上に置いたはず……おおッ!K子君、フラスコが透明になってしまったようだ!」
「この辺りですか?あっ!」
“パリン、ビシャ”
肘に当たったフラスコは床に落ちて割れ、透明液が流れ出した。
みるみるうちに、床が壁が透明になり、そして2階建ての研究室が透明になってしまった。
2階の部屋に居た教授とK子は、宙に浮いているように見えた。
一階で作業をしていた学生たちがニヤニヤ見上げていた。
「K子君!」
「キャッ」
K子は、慌ててスカートの裾を抑えた。
ファンタジー
公開:21/03/27 12:04
更新:21/04/04 19:34

杉本とらを( 東京 )

言葉遊びが好きで、褒めらると伸びるタイプです。
良かったら読んでやって下さい!

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