#459 フカシキ

0
1

風鈴の音が街に鳴り響くと、季節は強制的に夏へと侵食されていく。
付夏式の準備は春の初め頃から行われる。
大量のラムネ瓶と海砂が敷き詰められた部屋に、
無作為に選ばれた人が長い時間を過ごす。
窓もなく娯楽もない。
誰かの犠牲が溜まったラムネ瓶を風鈴にして、また今年も楽しい夏が始まる。
公開:21/05/27 16:00
ツイノベ 140字小説

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容