2
2

「明日の事を占って下さい。あっ、その内容は紙に書いてくれますか?後で取りに来ます」
私の注文に多くの占い師は首を傾げる。しかし金はちゃんと払っているから「分かりました」と後程紙に書いて渡してくれる。
私は占いを受け取るといつもと変わらぬ日常を過ごす。
そして1日の終わりに占いを確認し、まるで当たっていないとバカにする。
占い師なんて詐欺師と同じだ。こんなもの信じる方がどうかしている。

その日もいつものように占い師に注文した。よく当たると噂の占い師だがさて、どんなものかな…
夜、占いを確認すると何も書かれていない白紙だった。
「あの占い師め!明日、文句言ってやる!」
私は煙草の火を消すと眠りに着いた。

『警部、あの火事はどうやら煙草の不始末が原因のようです』
部下から昨夜の火事の報告を受ける。
『あと現場にこんなものが…』
部下から受け取った紙には〈焼死〉と炙り出された字で書かれていた。
ホラー
公開:21/03/26 18:52
炙り出し占い

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容