#369 影廊

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クラスの人気者の影から「存在」をトプン、と掬い出す。
黒い塊が手のひらに乗っかる。
そっと口に含むと、その人が経験してきた苦痛や幸せの味がした。
飲み込む度にその人の影が薄くなる。
代わりに私は存在感を増していく。
みんなに気付いてもらえるように、今日も泥水のような影を飲み込んだ。
ファンタジー
公開:21/05/09 16:00
ツイノベ 140字小説

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

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