守護霊審査

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「儂はお前達の事を、いつでも見守っているぞ…」
愛する家族にそう言い残し、儂は長かった生涯に幕を閉じ、天国へと旅立った。

『で、貴方は御家族を見守る為、守護霊を希望すると?』
天国の職安を訪れた儂は天使に希望を告げた。
『そうですね…生前の貴方は家族から愛され、モラルもある。これなら大丈夫でしょう。ああでも念の為、審査は受けて下さいね』
「審査?そんなものがあるんですか?」
『難しく考えなくて大丈夫ですよ。審査と言っても実地を兼ねた簡単な一般常識テストですから』
「一般常識?」
『はい。偶にいるんですよ。守護霊の立場を利用して、ご家族のプライベートを覗き見するモラハラ守護霊が…先日も女孫の着替えを覗いていたお爺さんがいましてね。まったく…守護霊にあるまじき行為ですよ…』
「その方はどうなったんですか?」
『審査と共に地獄に落ちました。気を付けて下さいね。守護霊の不貞行為は即地獄行きです』
ファンタジー
公開:21/03/25 19:14

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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