虹色の窓

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僕の家は代々続く虹使いだ。家中の窓には大小さまざまな虹が描いてある。雨上がり、特殊な灯りで窓を照らすと、空に虹が映し出される。虹使いは各地にいて、それぞれ個性的な虹を作り上げている。謂わば家紋のようなものだ。僕の家の虹は赤が少し桃色がかっている。そして幅も狭い。

家を新築することになった。ほとんどの窓は元の家のものを流用できたけど、一箇所だけ大きさが合わなかった。僕は父さんと協力して虹を描くことになった。僕が任されたのは赤とその隣の橙だ。桃色がかった赤を作るのは問題なかった。ただ、幅を狭くして隣に橙を描くと赤が滲んでしまう。なんとかしようともがいているうちに、とうとう赤と橙がひとつになってしまった。

もし虹を見て6色しかなかったら、それは僕のせいです。
ごめんなさい。
その他
公開:21/03/26 09:42

いづみ( 東京 )

文章を書くのが大好きです。

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