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痛みを計る測定器が発明された。その名も痛度計。
これは痛みの元が脳へ伝える電気信号をキャッチし、数値として測る機械である。
これにより「どこが痛いんですか?」も「どれくらい痛いんですか?」も聞く必要がなくなった。痛度計で測れば、その痛みは数値として出るのだから。
また、本人が痛みを感じていなくても痛みを数値化する事でその危険度を可視化できると重宝された。
それに痛度計にはこんな面白い使い方もできる。
頭に装着すれば、過去にしでかしたイタイ思い出も数値化してくれる。
元・中二病をからかうのに痛度計は重宝した。
だが、最も活躍したのは裁判所である。
被告人の頭と心臓に痛度計を装着する。
「この度の事は本当に反省しています。二度とこのような事は起こしません」
被告人の弁に裁判長は顔を顰める。
「被告人、良心の呵責・心の痛みを痛度計が感知していない。よって、被告人を有罪とする!」
SF
公開:21/03/24 13:13
3月22日投稿するはずだった…

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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