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春先に眠いのは、蛙に目を借りられるから
という俗説がある。
5時間目の社会科の授業中、とても眠い。
きっと蛙のせいだ。
ただ困ったことに、私は蛙が大嫌いだ。
目を取られないための攻防戦が始まる。
蛙に蛇の画像を見せると、息を潜め
呼吸も荒くなるとか。
そこで、蛇の絵をノートに描くことにした。
輪郭を描き始めた矢先、蛙の手が見えた
メスのウシガエルだ。
緑色と黒の斑模様が怖い。
私は急いで蛇の頭を描き始めたが、デッサンが狂い
効き目が薄く、メスはオスを背に乗せてやって来た。
急いで蛇の絵を完成させよう。
ヒタヒタヒタヒタ、足音まで聞こえてきた。
もう限界!と思ったら先生の足音だった。
「何やってるんだ君は」
「先生、眠くなると蛙に目を取られるんです。
私、蛙が怖いんです」
「眠くならないように、起きて授業を受ければ
蛙は寄ってこないと思うのだが?」
私の頬からガマの油汗が滲み出た。
という俗説がある。
5時間目の社会科の授業中、とても眠い。
きっと蛙のせいだ。
ただ困ったことに、私は蛙が大嫌いだ。
目を取られないための攻防戦が始まる。
蛙に蛇の画像を見せると、息を潜め
呼吸も荒くなるとか。
そこで、蛇の絵をノートに描くことにした。
輪郭を描き始めた矢先、蛙の手が見えた
メスのウシガエルだ。
緑色と黒の斑模様が怖い。
私は急いで蛇の頭を描き始めたが、デッサンが狂い
効き目が薄く、メスはオスを背に乗せてやって来た。
急いで蛇の絵を完成させよう。
ヒタヒタヒタヒタ、足音まで聞こえてきた。
もう限界!と思ったら先生の足音だった。
「何やってるんだ君は」
「先生、眠くなると蛙に目を取られるんです。
私、蛙が怖いんです」
「眠くならないように、起きて授業を受ければ
蛙は寄ってこないと思うのだが?」
私の頬からガマの油汗が滲み出た。
ファンタジー
公開:21/03/22 11:44
更新:21/03/22 14:19
更新:21/03/22 14:19
時の栞・翡翠工房(かわせみこうぼう)
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一日一日が特別な日になるように
趣味は 俳句、写真、イラスト作成
ヘッダー画像は自分で撮っています
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