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昔々、人々は透明度の高い天然石を「神の涙」や「天使の石」と名付け、大切に祀っていた。
現在、水晶と呼ばれるその石は、昔も占いの道具として使用され、神のお告げを受け取る為の『占石』として重宝されていた。
占石があれば未来が分かる。多く者が占石を求めた。
故に偽物もよく出回った。ガラスで出来たそれを占石だと高額で売りつける詐欺が横行した。
ガラスで出来たそれでは当然占いなど出来ない。未来など見えない。
占石の偽物は「ペ天使の石」と呼ばれ、それを売りつける者を偽屋男、「ぎやまん」と呼んだ。

まあ、正直言えばガラス玉であっても占いは出来るし、水晶であっても未来は分からない。
しかし当時の人は「占いは水晶だから当たる。ガラス玉だから当たらない。」とし、占いが外れる度に水晶なりガラス玉なりを野や川に投げ捨てていたそうだ。
その結果、地中や海や河原で時折、きらきらした石が見つかるようになったのさ。
公開:21/03/20 20:56
ぎやまん ガラスの古い呼び名

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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