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年に一度地上付近まで降りてきて、空に浮かぶ自分を見つけた人の願いを叶えることにしている神様がいた。それは暇潰しでもあり、自身への信仰を保つためでもあった。
その年も例年通り、地上の近くまで降りて、しばらく空を漂っていた。しかし、どうやら様子がおかしい。いくら待っても、誰も自分に気付く様子がないのだ。よく見ると、地上にいる誰もが下を向いている。手には長方形をした、明るい画面を持つ機械。スマートフォンだ。誰もがそれに夢中になり、空を見上げることなどなかった。
神様は寂しさを感じながら、元いた遥か上空へと戻っていった。皆、昔とは変わってしまったのだな。非常に悲しむべきことだ。このやりきれない気持ちをどうしようか。そうだ、ブログに書き込もう…。
神様は懐から、スマートフォンを取り出した。
その年も例年通り、地上の近くまで降りて、しばらく空を漂っていた。しかし、どうやら様子がおかしい。いくら待っても、誰も自分に気付く様子がないのだ。よく見ると、地上にいる誰もが下を向いている。手には長方形をした、明るい画面を持つ機械。スマートフォンだ。誰もがそれに夢中になり、空を見上げることなどなかった。
神様は寂しさを感じながら、元いた遥か上空へと戻っていった。皆、昔とは変わってしまったのだな。非常に悲しむべきことだ。このやりきれない気持ちをどうしようか。そうだ、ブログに書き込もう…。
神様は懐から、スマートフォンを取り出した。
ファンタジー
公開:21/03/20 23:48
ばおといいます!よろしくお願いします。
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