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男は、一万円札を拾った。辺りを見回すと誰も居ないので、ズボンのポケットにしまおうとした時だった。
男の心の中の、天使が現れた。
「この先に交番があるわ。直ぐに届けましょ!」
その時だった。天使の中の悪魔が現れた。
「はい、そこまで、その気持ちだけで充分。お札に名前が書いてあるわけでなし。貰っておきなさいな」
その時だった。その悪魔の中の天使が現れた。
「名前があるとか無いとかじゃなくて、人としてどうなのかなぁ?」
その時だった。その天使の中の悪魔が現れた。
「ウワッ危ねえ?!」
道の真ん中で、ボケ〜と突っ立ていた男はダンプカーに跳ねられてしまった。
男の手には、おもちゃの一万円札が握られていた。
男の心の中の、天使が現れた。
「この先に交番があるわ。直ぐに届けましょ!」
その時だった。天使の中の悪魔が現れた。
「はい、そこまで、その気持ちだけで充分。お札に名前が書いてあるわけでなし。貰っておきなさいな」
その時だった。その悪魔の中の天使が現れた。
「名前があるとか無いとかじゃなくて、人としてどうなのかなぁ?」
その時だった。その天使の中の悪魔が現れた。
「ウワッ危ねえ?!」
道の真ん中で、ボケ〜と突っ立ていた男はダンプカーに跳ねられてしまった。
男の手には、おもちゃの一万円札が握られていた。
ファンタジー
公開:21/03/18 14:44
更新:21/04/04 19:56
更新:21/04/04 19:56
言葉遊びが好きで、褒めらると伸びるタイプです。
良かったら読んでやって下さい!
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