#274 無題(1).txt

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昔、彼女が、
「憂鬱に名前を付けて、それを水風船に書いて割りたいね」
と言っていたことを思い出す。
彼女は自分自身の名前を水風船に書いて割ってしまったのだろうか。
あの日と同じ公園のベンチに座る。
翠緑をした炭酸飲料の気泡が弾けて、
どこへともなく消える様をただただ見ていた。
その他
公開:21/04/20 16:00
ツイノベ 140字小説

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

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