#291 トーエ

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美容師さんから「髪の毛にはね、記憶が宿っているの」と聞いた。
だから失恋をしたら髪を切るそうだ。辛い記憶を忘れるために。
思い出さなくてもいいように。美容師さんの長い髪が私の頬に触れる。
少し熱く、多量に柔らかい。
美容師さんが長い髪を揺らしながら、
「嘘だけどね」と、小さく笑った
青春
公開:21/04/24 13:00
ツイノベ 140字小説

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

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