それぞれの朝

男は目覚めるとベッドから降り、窓を開けた。あたたかな日差しが降り注ぎ、小鳥のさえずりが聞こえる。
「良い朝だなぁ」
男はそうつぶやくと、大きく深呼吸をした。素晴らしい朝のおかげか、空気が美味しく感じられた。

「緊急事態発生！緊急事態発生！超巨大生物による強力な吸引を予知！直ちに基地へ避難せよ！！」
突然の警報。偶然基地の近くにいた者たちは急いで避難を完了した。しかし、離れていた数名は、突如顔を出した巨大な生命体に吸い込まれてしまった。彼らは仲間の死を覚悟したが、直後に生命体が大きく空気を吐き出し、無事に全員が帰ってきた。ひどい目にあった数名は、げんなりした顔で仲間に話した。
「全く、いきなり得体の知れない生命体に食われそうになるなんて、最悪の朝だよ」