#254 病葉

0
2

「病葉って知ってる?」と、
入院していた彼女から聞かれたことがある。
秋の落葉期を待たずに、病気によって夏に変色してしまう葉のことだ。
彼女は病葉のような人だった。公園のベンチに座る。
翠緑をした炭酸飲料の気泡が弾けて、
どこへともなく消える様をただただ見ていた。夏だった。
恋愛
公開:21/04/16 16:00
更新:21/03/17 20:02
ツイノベ 140字小説 超短編

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容