#251 薄化粧

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私が幼いころ、
母に「マニキュアを塗ってほしい」とせがんでいたそうだ。
母はいつも「その長い爪には似合わないわよ」と口実に、
私の爪を切っていた。大人になった今、三日月を見ると思い出す。
普段から化粧をしない母の細い指を。
薄化粧をしたあの朝の、静かに眠っていた母の横顔を。
その他
公開:21/04/16 13:00
更新:21/03/17 19:58
ツイノベ 140字小説 超短編

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

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