西園寺くんと雷
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「須永! 聞いてくれ」
珍しく、少し慌てた様子で西園寺くんが来た。
「どうした?」 須永くんはいつでも冷静だ。
「ついに運命のヒトに出会った」
いつものパターンだ。 須永くんは驚かない。
「ビリッときたんだ」
「ん? 『ビビッときた』ではなく?」
「昨日『ショーシャンクの空に』という映画を見て、雨のシーンがあまりにカッコ良かったんで真似をしてみたんだ」
須永くんは (なぜ? しかも学校で?)という疑問を飲み込んだ。西園寺くんに常識は通じない。
「それで?」
「目の前に可愛い女子がいて僕を見つめていたんだ。あの子はリボンの色から見て二年生だと思う」
「見つめていた…」
「その時に校庭の角にある木に雷が落ちたんだけど、僕がすぐに彼女の手を引っ張って庇ったんだ。その時にビリッときたのさ」
「それはたぶん感電したんだ。 たまに樹木に落ちた雷が、地面を伝って人にも影響を及ぼすことがある」
珍しく、少し慌てた様子で西園寺くんが来た。
「どうした?」 須永くんはいつでも冷静だ。
「ついに運命のヒトに出会った」
いつものパターンだ。 須永くんは驚かない。
「ビリッときたんだ」
「ん? 『ビビッときた』ではなく?」
「昨日『ショーシャンクの空に』という映画を見て、雨のシーンがあまりにカッコ良かったんで真似をしてみたんだ」
須永くんは (なぜ? しかも学校で?)という疑問を飲み込んだ。西園寺くんに常識は通じない。
「それで?」
「目の前に可愛い女子がいて僕を見つめていたんだ。あの子はリボンの色から見て二年生だと思う」
「見つめていた…」
「その時に校庭の角にある木に雷が落ちたんだけど、僕がすぐに彼女の手を引っ張って庇ったんだ。その時にビリッときたのさ」
「それはたぶん感電したんだ。 たまに樹木に落ちた雷が、地面を伝って人にも影響を及ぼすことがある」
その他
公開:21/03/18 01:06
書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。
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