さよなら哀歌(エレジー)
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「そろそろ行かなくてはならないようだ」
「そんな…寂しいわ」
「僕だって行きたくはないけれど、こればかりは僕の意思では決められない」
「でも、もう少しだけ頑張って」
女は男に絡みついた。
サイドの女性が言う。
「ねぇ、ちょっと小耳に挟んだけど、今は移植という手もあるみたいよ」
だが、男性は無念そうに呟く。
「それにはかなりの金がかかるらしい」
「ごめん。話の途中ですまないけど、僕の周りにはもう、ほとんどいない。さすがに本人も危機感を感じて次の手を考え始めたようだ。もう少し頑張れ」
フロントの男性が話に割って入ってきた。
「不思議よね。 私の所はまだ仲間がたくさんいるのに」と、眉が言ったとたん
「ごめん、もう限界だ、さよなら…」
そう言い残し、彼はふわりと去っていった。
その男は洗面所の鏡の前で頭髪チェックをしていた。
「あっ! また一本抜けた…次の手を考えなきゃダメか…」
「そんな…寂しいわ」
「僕だって行きたくはないけれど、こればかりは僕の意思では決められない」
「でも、もう少しだけ頑張って」
女は男に絡みついた。
サイドの女性が言う。
「ねぇ、ちょっと小耳に挟んだけど、今は移植という手もあるみたいよ」
だが、男性は無念そうに呟く。
「それにはかなりの金がかかるらしい」
「ごめん。話の途中ですまないけど、僕の周りにはもう、ほとんどいない。さすがに本人も危機感を感じて次の手を考え始めたようだ。もう少し頑張れ」
フロントの男性が話に割って入ってきた。
「不思議よね。 私の所はまだ仲間がたくさんいるのに」と、眉が言ったとたん
「ごめん、もう限界だ、さよなら…」
そう言い残し、彼はふわりと去っていった。
その男は洗面所の鏡の前で頭髪チェックをしていた。
「あっ! また一本抜けた…次の手を考えなきゃダメか…」
その他
公開:21/03/17 02:29
書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。
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