ガソリンスタンド

2
2

疲れた。
しんどい。
辛い。
やめたい。
そんな想いがぐるぐる。ぐるぐる。
足元も覚束無い。最近まともに寝た記憶が無い。
ダメだ、ダメだこれは。
「ガソリン、入れなきゃ」

ふらふらと向かった先は、小さなガソリンスタンド。アルバイトらしき若者が僕を見て飛んで来た。
「らっしゃーせー。今日はどうしましょ」
「ヒト用。一ヶ月分」
「あざーーーす」
やる気の無い返事と共に差し出されたノズルを口に咥える。次の瞬間、栄養ドリンクのような、エナジードリンクのような何かが流れ込んで来た。喉の奥に流れ込んでいく度、身体が内側から熱くなってくる。

ノズルが外れた瞬間、さっきまでの疲れは何処へやら。
「っしゃあ!やるぞ!!」
アルバイトに代金を支払って、僕はバリバリ働こうと再び会社へ戻った。



「…少し量オーバーしちゃった…あの人、過労死しなきゃいいけど…」
SF
公開:21/03/17 09:18

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容