マーキス・ピーコック

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彼と宝飾店へ行った。
ショウケースは、輝きを引き出す照明で眩しい。
店員さんが、にこやかに応対する。
「彼女さんにですか?」
「はい。どういうものが人気です?」
「やはりダイアモンドです。でも、彼女さんの好みが1番かと」
彼女さんって言い方。
「どれがいい?」
彼は気にしてないらしい。
「色々あって悩む」
「ですよね。彼女さん、好きな石とかあります?」
「サファイアとか?」
心得たとばかりサファイアが集う場所へ。
「ペンダントは、こういう感じのとか人気です。指輪だと、こういうのが」
次々と取り出すけどピンとこない。
フッと目をそらすと、小粒でアーモンド型の青い石が花弁の様に配置されたものが飛び込んできた。
それは人気ものより安かった。
「これ」
「マーキスカットは可愛いです。彼女さん、センスありますね!」
店員さんは、不満な様だ。
「孔雀の羽根みたいで綺麗」
好みが1番て言ったじゃない。
その他
公開:21/03/15 18:39

ibara_hime

文章を削る練習をしています。
妄想は得意。感想は苦手。   ・・・・・・です。

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