告板

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 三月一日、音楽室。胸にコサージュを付けた五人の少女たちが、黒板に向かっている。

 「ねぇ、なんて書く?」
 「んー、なにがいいかな。…っていうか、噂って本当なの?」
 「この黒板に、知りたいことを書けば、未来の自分からメッセージが返ってくる、ってやつだよね」
 「そそ。ちょっと、嘘くさいやつね」
 「本当でも嘘でもいいじゃん、とりあえずなんか書こうよ〜」






 「…書いてから結構経ったけどさ、何も起きなかったね」
 「もうそろそろ帰る?」
 「そだね、帰ろっか」
 「みんなで帰れるのも、今日が最後だと思うと、寂しいね」
 「最後か…」


 少女たちは、黒板に背を向ける。
 





 カツカツカツ…






 「え?」
 少女たちは振り向き、黒板を見つめる。





 “何年経ったって、変わらず一緒!!
           a、y、h、s、m”
青春
公開:21/03/15 16:54
大好きなみんなへ 告板で“こくばん”

すみれ( どこか。 )

書くこと、読むことが大好きな社会人3年生。
青空に浮かぶ白い雲のように、のんびり紡いでいます。
・プチコン「新生活」 優秀賞『また、ふたりで』
・ショートショートコンテスト「節目」 入賞『涯灯』



note https://note.com/sumire_ssg

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