殺し屋の精度

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裏通りのパブに1人の男が来店した。
「ビールとモップを4本」
席に座ると同時に封筒をカウンターに置いた。
「うちはピザが名物なんですがね」
言い飽きた決り文句を捨てマスターは封筒を厨房奥の小窓に置いた。
ビールを持っていくと男の姿は無かった。

マスターからの電話を受け
小窓の封筒を受け取ると現金と4人の名前が記されたメモがあった。
Kは車に戻ると早速仕事に取り掛かった。

Kはマスターに折返しの報告をする。
「額に傷のある1本を折りそこねた。後金は不要だ」
マスターは笑いながら返した。
「いつも通りってやつだな。何故いつも1本残すんだ?」
少し間があいた。
「…明日の為だ」

裏通りのパブに1人の男が来店した。
「ビール。後モップを頼む」
「うちはピザが名物なんですがね」
マスターは額に傷のある男に笑いかける。
その他
公開:21/03/15 10:00

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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