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翌朝の会議資料を纏めていると、突如馬に跨った裸の女が後光を放ちながら現れた。
「私はホワイトデーの女神ディーヴァ」
「また随分と商業的な女神ですね」
女神は肩透かしを食らったようにがくり、と体を歪めた。馬がひひひん、と嘶く。
「それで何用です、こんな夜中に」
時刻は間もなく十二時を迎える。
「口の利き方に気をつけなさい。あなたいま、ピンチでしょう」
「よくご存知で」
うっかり忘れていた3月のメイン・イベント。寝る直前、なんだか不機嫌な彼女がお休みも言わず頭まで布団に潜り込んだとき、やっと気がついた。
「助けてくれるんですか」
「3000円です」
「4つぽっちで?」
「嫌ならいいのよ」
僕は泣く泣く英世を3枚手渡した。女神はにんまりと笑った。
「毎度あり。Cheers!」
女が消え去った後、ひらひらと領収書が落ちてきた。
『今後ともご贔屓に♡GODDIVA』
なにかと、たちの悪い女神だ。
「私はホワイトデーの女神ディーヴァ」
「また随分と商業的な女神ですね」
女神は肩透かしを食らったようにがくり、と体を歪めた。馬がひひひん、と嘶く。
「それで何用です、こんな夜中に」
時刻は間もなく十二時を迎える。
「口の利き方に気をつけなさい。あなたいま、ピンチでしょう」
「よくご存知で」
うっかり忘れていた3月のメイン・イベント。寝る直前、なんだか不機嫌な彼女がお休みも言わず頭まで布団に潜り込んだとき、やっと気がついた。
「助けてくれるんですか」
「3000円です」
「4つぽっちで?」
「嫌ならいいのよ」
僕は泣く泣く英世を3枚手渡した。女神はにんまりと笑った。
「毎度あり。Cheers!」
女が消え去った後、ひらひらと領収書が落ちてきた。
『今後ともご贔屓に♡GODDIVA』
なにかと、たちの悪い女神だ。
ファンタジー
公開:21/03/15 01:00
更新:21/03/15 00:50
更新:21/03/15 00:50
さまようアラフォー主夫
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