足りないカンパ

2
3

「お願いがある。カンパして欲しい」

休憩時間に先輩が唐突に言い出した。
「何かあったんですか」
「コーラが飲みたいのに金がない。頼むカンパして下さい」
何か意味深だったので、一応理由を聞いてみたが、予想以上にしょうもなかった。
「諦めたらどうです」
「どうしても飲みたいんだ。頼む」
「仕方ないですね」
これ以上言っても、意味が無さそうなので財布から小銭を出す。
「70円でいいですか」
「いや、全然足りないんだけど」
財布の中の小銭がそれしか無かったのだからしかたがない。札束も入ってはいたが、なんか出したくはなかったのだ。
「大丈夫ですよ。売店でならギリギリ牛乳が買えます」
「話を聞いていたか。俺はコーラが飲みたいんだよ」
「足りないのだから諦めましょう」
「そんな馬鹿な」
そう言って先輩は70円を持って売店へと向かって行った。

「これ買ってきた」
先輩は、コーラ味のラムネを買ってきた。
青春
公開:21/03/15 23:42

長岡 京( 関西 )

文章の練習を行なっております。
未熟な文章ですがよろしくお願いします。

指摘があれば、どんなことでもいいので教えてください。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容