地獄オートメーション

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「お前はクビだ。」
閻魔大王の大きな声が宮殿にこだました。
予想外の言葉に驚き、必死に問いかける。
「なぜですか、閻魔様!私は鬼として500年もの間、罪人どもを懲らしめて参りました。金棒捌きなら他の鬼には負けませんよ!」
金棒を振り回して必死に訴えかける私に、閻魔大王は深いため息をついて言った。
「地獄にも機械化の波が押し寄せてな。」
機械化?なんのことだか分からず言葉を詰まらせていると、閻魔大王が指を鳴らして従者の鬼に合図をした。
従者の鬼は奥の部屋から鉄でてきた人形を引っ張り出してきた。人形は鬼を模しており、腕に金棒が取り付けられている。
閻魔大王がもう一度指を鳴らすと、人形は物凄い勢いで金棒を振り回し始めた。
唖然としていると、閻魔大王が口を開いた。
「見ての通り、これからお前の仕事はこの人形がやってくれる。今までご苦労だったな。」
手から力が抜け、金棒が音を立てて地面に転がった。
ファンタジー
公開:21/03/14 00:55
更新:21/03/14 00:58

リンムー( 東京 )

大学生
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