0
1
「すごい光景ですね…」
二階に移ったわたし達の前で、ルペワフルの探偵が一堂に会していた。全員集まるのは珍しい事だ。
「名探偵フォリオ・ルレルテ。通称三本腕のルレルテ。セディさんのお師匠様ですよね」
「ああ」
「隣の鹿亜種の男性が、名探偵ツマク・ガトーショ。狂貴族の晩餐事件を解決させた方ですよね」
「ああ」
「そのまた隣の蜥亜種の男性が、名探偵ドゥ二・ブラウン。ファーレンマフィアを二つ潰したって本当ですか?」
「ああ」
わざわざ全員に"名"を付けるとは律儀だな。
「で、真ん中にいるあの兎亜種の方が…」
「ここの所長」
「随分若いですね」
「あれでも最年長だ」
「そうなんですか?」
「初対面はまず間違える」
「わん」
「しかし、大事になっちゃいましたね。申し訳ないです」
「気にしなさんな。問題はあっちだしな」
「わん」
「やんや…」
その"問題"は今、少し離れた席でしょげかえっていた。
二階に移ったわたし達の前で、ルペワフルの探偵が一堂に会していた。全員集まるのは珍しい事だ。
「名探偵フォリオ・ルレルテ。通称三本腕のルレルテ。セディさんのお師匠様ですよね」
「ああ」
「隣の鹿亜種の男性が、名探偵ツマク・ガトーショ。狂貴族の晩餐事件を解決させた方ですよね」
「ああ」
「そのまた隣の蜥亜種の男性が、名探偵ドゥ二・ブラウン。ファーレンマフィアを二つ潰したって本当ですか?」
「ああ」
わざわざ全員に"名"を付けるとは律儀だな。
「で、真ん中にいるあの兎亜種の方が…」
「ここの所長」
「随分若いですね」
「あれでも最年長だ」
「そうなんですか?」
「初対面はまず間違える」
「わん」
「しかし、大事になっちゃいましたね。申し訳ないです」
「気にしなさんな。問題はあっちだしな」
「わん」
「やんや…」
その"問題"は今、少し離れた席でしょげかえっていた。
ファンタジー
公開:21/01/05 20:45
ファンタジー
連載
怪盗
探偵
犬
まずは、こんにちは。
練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。
小説・脚本なども執筆してます。
【番号なし】 用語・設定解説
【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。
【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』
【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。
【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』
【001~】 短篇集『short TaleS』
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます