さよなら人類

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いまや地球は、すっかりカンガルーに支配れてしまっていた。筋トレもしていないのに、その屈強なカラダとキック力で勢力を拡大したのである。
 
 最初の犠牲者は飼育員だった。飼育員も、彼らの驚異的な破壊力のキックには気を付けてはいたのだ。 だがある時油断した。 うっかり気をぬいていて、後ろから強烈なキックをくらいダウンした。 すると彼らは飼育員の腰にぶら下がっていた鍵を奪い脱走した。
 
 警察や消防団が彼らを捕獲するためにあちらこちらへと罠を張るが、ちっともかからない。 姿を見つけると囲んで捕まえようとするが、やはりあの格闘家のようなキックの前には全く歯が立たない。 そのうち繁殖が進み、瞬く間に増えていく。数が増えたカンガルーは最強で人間などあっという間に支配下に納められてしまった。
 
 かれらは強力な爆弾を作り、人間を集めた施設に仕掛け、そして「さよなら人類」と言ってボタンを押した。
その他
公開:21/01/06 01:09

茎田きみゆ( 東京 )

書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。

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