閉眼を捨てた朝

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 時計を見てはっとする。好きなゲーム実況者の配信を見ていたら、いつの間にか朝になっているではないか。
 徹夜をすると目の周りに小さな火花が絶えず点滅し、世界全体がやけに眩しく見える。
 類は友を呼ぶ。おぼつかない足取りで学校にいくと、同じく目から火花を発している国語教師を発見した。
「おはようございます、先生。徹夜ですか?」
「あぁ、おはよう。テスト作りに時間がかかってね......って、君も徹夜してるじゃないか」
「わかりますか」
「わかるよ。テスト勉強に勤しんだ努力は認めるが、健康も大事だぞ」
「ですね」
 徹夜特有の謎の浮遊感に身を任せ、生徒と教師は二人揃って一緒に笑い合う。
「じゃ、期待してるぞ」
「はい」
 俺は笑顔のまま席に座った。
 テスト......だと?
青春
公開:21/01/04 10:44

shomin shinkai( 日本 )

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