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午前7時のアラームを止めてリビングへ下りると、そこには知らない女の人がいた。
誰だ?
「あらもう起きたの、今日は休みでしょ?」
「え、、うん、まあ。……ていうかあなた誰ですか?」
「……なに寝ぼけてるのよ、自分の母親忘れたの?」
いや誰だよあんた。他人の家でなにしてんの?母さんどこだよ。
「おーい母さーん!大変だー!」
かなりの大声で助けを求めたものの、どこからも返事はしなかった。そもそも他に気配がしない。この空間には、俺とこの人しかいないんだ。
「もうふざけてないでさっさとごはん食べなさいよ。お弁当の残りがあるから」
そう言ってその人はゴミ袋を持って出て行った。
俺は茶碗に白飯を盛り、言われた通り残ったおかずと共に食卓へ並べた。卵焼きの切れ端を口へ放り込み、その味に驚愕した。

「いつものだ……」
ミステリー・推理
公開:21/01/01 20:51

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