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「この度はご縁がありまして」
目覚めると見知らぬ三毛猫が枕元にいた。
「よろしくお願いします」
深々とお辞儀をされたので、頭を下げ返すと、目の前に『猫を飼うために必要なもの一覧』のメモが差し出された。
「ご縁なのでお願いします」
再度念を押され、慌ててホームセンターに駆け出した。
猫が喋っていることに気付いたのは、一通り買い物を済ませ、自転車に積み込んでいるときだった。
このままあの猫を飼うべきだろうか……
思案しながら帰ると、アパートの玄関先で何やら困り顔の大家さんがいた。
「どうしましょ」
視線の先には横たわるあの猫と、その身体に縋りついて鳴く仔猫達。
ああ、だから、あんなに強引に縁を結ばれたのか。
「この子達、飼っていいですか?」
自分でも驚くほど自然に口に出していた。
ホッとした顔で大家さんは首肯し、三毛猫は顔起こしてニャアと鳴いた。
……寝てただけか……
目覚めると見知らぬ三毛猫が枕元にいた。
「よろしくお願いします」
深々とお辞儀をされたので、頭を下げ返すと、目の前に『猫を飼うために必要なもの一覧』のメモが差し出された。
「ご縁なのでお願いします」
再度念を押され、慌ててホームセンターに駆け出した。
猫が喋っていることに気付いたのは、一通り買い物を済ませ、自転車に積み込んでいるときだった。
このままあの猫を飼うべきだろうか……
思案しながら帰ると、アパートの玄関先で何やら困り顔の大家さんがいた。
「どうしましょ」
視線の先には横たわるあの猫と、その身体に縋りついて鳴く仔猫達。
ああ、だから、あんなに強引に縁を結ばれたのか。
「この子達、飼っていいですか?」
自分でも驚くほど自然に口に出していた。
ホッとした顔で大家さんは首肯し、三毛猫は顔起こしてニャアと鳴いた。
……寝てただけか……
ファンタジー
公開:20/12/31 22:15
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