財布が…

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あれっ!お財布がない!
コートのポケット?かばんのポケット?ない!待合せの時間が迫ってくる。出かけなきゃいけないのに見つからない。うーん!最後にお金を払ったのは、近所のパン屋。うん、あの時は確かにあった。そしてポケットに入れて…なのに、なんでないんだー!!!
大丈夫、落ち着け私。落ち着いて探したらきっとすぐに出てくるはず。よし、そう信じて、今は出かけよう。

部屋を出て階段をおりると、住人用の郵便受けに、1枚の紙切れが貼ってあった。
「郵便受けの下で、財布を見つけたので預かっています。お心あたりの方はこちらまでお電話ください。080-3152-0479」
こ、これは…
震える手で番号を押す。間違えないようよく確認しながら。トゥルルルルー
「もしもし。」
優しい声はこのアパートの住人で、今すぐ財布を持っておりてきてくれるという。
ダッダッダッダッ。
近づいてくる階段を下る足音に胸が高鳴る。
公開:20/12/31 12:30
更新:20/12/31 17:07
半分実話

マーモット( 長野県 )

初投稿は2020/8/17。
SSGで作品を読んだり書いたり読んでもらえたりするのは幸せです。趣味はほっつき歩き&走り(ながらの妄想)。
 

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