うららかSUNと月々ローンMOON

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「旦那さん、どうしてお月さんはまあるくなったりとんがったりするんでしょう」
気持ちよく月見酒を呑んでいたら与太が聞いた。
「ふむ。夜はお天道様が沈んで闇が深まるから困るだろう?お天道様は地球を照らすのが仕事だからな。暗くちゃ面目が立たん。だからお月さんを借りるんだよ。そうすりゃあ少しは明るくなるだろう?
毎日少しずつ借りて満月になって。
毎日少しずつ返して新月になるんだよ。
借りたもんは返さなきゃなんねえからな」
「宵越しの金は持たないんですねえ。旦那さんみてえだ」与太が笑って言った。

杯の満月が輝き揺れている。
ぐいっっと杯を傾ける。美味いねえ。
喉から香りが昇ってきた。
「よし与太も一杯飲め!年越し蕎麦も2枚頼まあ」
「あんまり与太郎に変な事を教えないで下さいよ!それにまずうちのツケを返して欲しいんだけどねえ」女将が呆れて言う。

ハハハッ
来年もお天道様がいりゃあなんとかなるさ!
その他
公開:20/12/30 13:16

小川さら

口下手で面白い事が言えません。
だから書いてみます。

忌憚のないご意見をお待ちしております。
 

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