赤いスモーク

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今回の撮影にはスモークが必要だった。モデルの背後で妖しく漂う赤い煙。その手配が僕の役目だった。
 火薬を加工した製品を取り扱う通販サイトに撮影や舞台用の発煙筒を見つけ、迷わず注文。赤い発煙筒なんて、珍しい。商品は思いのほかすぐ届いた。準備は万端だ。
 いざ撮影当日。煙を焚いても誰も気づかないだろう奥まった林の中。モデルが次々と妖艶なポーズをとる。僕は準備していたそれに火をつける。細長い筒からモクモクと赤い煙が上がり、辺りに充満。撮影班は否応無く煙を吸い込む…。

 気がつけば、男女の見境なく全員が全員に恋をし、愛をしていた。僕たちは強い何かで結ばれてしまったようだ。

ふと燃え尽きた筒の説明書きが目に入る。

 『発縁筒 ※カップル用』

 使用上の注意をよく読んでなくてよかった、と隣にいたカメラマンに舌をねじ込まれながら思う。だって僕たち10人は、こうしてひとつになれたのだから。
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公開:20/12/31 04:54
更新:20/12/31 05:33

和田しだれ?( 約東京 )

こんにちワン。
たのしい仲間がぽぽぽぽ〜ん。

犬派か猫派かでいうとチンパンジー派。
ピーマンは食べれる方ですが、焼いたやつは嫌いです。

とても健康志向です。
主食は玄米ですが食べたら痒くなるので控えています。
家庭菜園をしていましたが全部枯らして灰皿にしました。
自家製味噌はクセがつよくてしばらく使っていません。
酵素ジュースにはカビが生えています。

詩的な表現が得意です。
めちゃくちゃエモいです。
ぴえんです。ビンビンです。


とりあえずおわり。


 

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