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カタチあるもの、いつか崩れゆく。

モノの哀れ、モノの儚さ。

桜が芽吹く。春を告げる。別れと出会いが訪れる。

そして瞬く間に桜は散り、別れの悲しさは思い出に昇華する。

新しい出会いの不安と期待に、心が満たされてゆくから。

行く年、来る年。年の瀬の空気も、似ている。

一歩踏み出すことを、あなたたちは選んだ。

新しい環境に飛び込んで、新しい自分を見つけるために。

いまのままで不満なんてないはずなのに、なぜ?

ずっと、そうやって生きてきたから。

新しい場所へ、新しい場所へ。そうやって、自分は何なのか、探し続けてきたから。

今年も暮れゆく。やがて桜が咲き、また散る。

変わらない、時の循環。

その循環の中で、もがく。絶えず、前に進むために。

そんなあなたたちもまた、変わらない。
その他
公開:20/12/29 17:19

ふみなか( 東京 )

40代半ばの会社員。家族は妻、中3息子、小6娘。つらつらと文章をつづるのが好きです。読んでいただけたら嬉しいです。

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