時間のつぼみ

0
2

私は周囲から変人と呼ばれている。
ふん!いつの時代も天才とは人には理解されないものだ。その証拠に見ろ!私はついにタイムマシンを完成させた!
早速それに乗り込み、100年後の未来に一っ飛びする。

今、目の前には奇妙な人々がいる。皆、頭に緑色のターバンを巻いている。それは未来で流行しているファッションなのか?
近くの未来人に私が過去から来た者だと告げ、頭のそれについて聞いてみる。
「これは時間のつぼみですよ。先人の知識と己の記憶が詰まっているデータベース。我々はそれにリンクする事で教育と物忘れから解放されたのです」
私は眉をひそめた。教育のない未来だと?人は進化を諦めてしまったのか?
「進化があるから争いが生まれるのです。停滞こそ平和です。それが理解出来ないとは貴方、変人ですね」
未来でも変人扱いされた私は急いで過去へ戻る。
あんな未来が訪れないよう、教育と進化の大切さを子供達に教えている。
SF
公開:20/12/29 20:47

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容