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前田は山のように書類を抱えていた。前が見えていない。
走り出す前田。
誰もいない真っ白な廊下をすり足で駆けていく。廊下の角に近づいたが、彼は速度を落とさない。そして、事前に準備してあった溝にしっかりと右足を差し込み、転倒。
角の向こう側に書類の山を綺麗にぶちまけた。
うつ伏せでじっとする前田。紙がひらひらと床に落ちる。
うつ伏せでじっとする前田。
二分ほど我慢していたが、こらえきれずに立ち上がって書類を回収し出した。ありえないほどの棒読みで呟く。
「いやぁ。僕はなんてついていないんだろう。新学期の初めだというのに遅刻してしまうだなんて。まいったなぁ、これじゃ授業に遅れてしまうよ」
閑散とした廊下にしたったらずな声が虚しく響き消える。
前田は山のように書類を抱えなおし、スタート位置に戻った。
再び走り出す。
走り出す前田。
誰もいない真っ白な廊下をすり足で駆けていく。廊下の角に近づいたが、彼は速度を落とさない。そして、事前に準備してあった溝にしっかりと右足を差し込み、転倒。
角の向こう側に書類の山を綺麗にぶちまけた。
うつ伏せでじっとする前田。紙がひらひらと床に落ちる。
うつ伏せでじっとする前田。
二分ほど我慢していたが、こらえきれずに立ち上がって書類を回収し出した。ありえないほどの棒読みで呟く。
「いやぁ。僕はなんてついていないんだろう。新学期の初めだというのに遅刻してしまうだなんて。まいったなぁ、これじゃ授業に遅れてしまうよ」
閑散とした廊下にしたったらずな声が虚しく響き消える。
前田は山のように書類を抱えなおし、スタート位置に戻った。
再び走り出す。
青春
公開:20/12/27 18:01
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