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今年も残すところあと五分。新型コロナの影響で今年は実家に帰れず、年を越すのもアパートの部屋でひとりだ。
俺は新しい年間カレンダーを準備し、壁に貼ってある今年の年間カレンダーをはがそうとする。すると俺は自分の目を疑った。12月31日の隣に、『32』の数字があるのだ。
テレビのバラエティが騒ぎ立てる。新年までのカウントダウンが始まる。3、2、1…
『僕は嫌だ!』
どこからか声が聞こえた。
『今日は12月32日。まだまだ今年は終わりません。だからまだ、カレンダーをはがしてはいけませんよ』
さっきまでカウントダウンで騒いでいたテレビは、いつのまにか『12月32日、突然訪れる』という臨時ニュースに切り替わっていた。どうやら全国のカレンダーに、突然12月32日が浮き出てきたらしい。
12月32日。それは捨てられることを嫌がる、世のカレンダー達の抵抗が作り上げた奇跡の一日だった。
俺は新しい年間カレンダーを準備し、壁に貼ってある今年の年間カレンダーをはがそうとする。すると俺は自分の目を疑った。12月31日の隣に、『32』の数字があるのだ。
テレビのバラエティが騒ぎ立てる。新年までのカウントダウンが始まる。3、2、1…
『僕は嫌だ!』
どこからか声が聞こえた。
『今日は12月32日。まだまだ今年は終わりません。だからまだ、カレンダーをはがしてはいけませんよ』
さっきまでカウントダウンで騒いでいたテレビは、いつのまにか『12月32日、突然訪れる』という臨時ニュースに切り替わっていた。どうやら全国のカレンダーに、突然12月32日が浮き出てきたらしい。
12月32日。それは捨てられることを嫌がる、世のカレンダー達の抵抗が作り上げた奇跡の一日だった。
その他
公開:20/12/26 13:15
300文字という限られた空間で、自分なりのモノガタリを描かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
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