また会えたね
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特に面白味もない人生を歩んでいると思う。趣味も無ければ恋人もいない、友人もいない。けれど、それで特に問題は無いので、まあ、自分ではそこそこ上手く生きていると思っている。なので、
「だからさぁ、こまるんだよね!もっとうまくやってくれなきゃ!」
見ず知らずの子供にいきなり批判を受ける謂れも無いんだが。
「僕、どこの子?この辺の子?」
「そういうのはいいから!」
「いや良くないよ」
何なんだこの子供は。全くもって可愛げがない。親の顔が見てみたい。
「いいから!こっちきて!」
手を引かれ、歩き出す。そして曲がり角で女性とぶつかった。
「きゃ!」
「わ、すいません!」
それが、僕と妻の出会いだった。
(…なんてことがあったけど)
今年五歳になる息子と遊びながら、あの日のことを思い出す。すると息子が、
「パパ!」
「ん?なんだ?」
「また、あえたね!」
思わず呼吸が止まりかけたのは、秘密だ。
「だからさぁ、こまるんだよね!もっとうまくやってくれなきゃ!」
見ず知らずの子供にいきなり批判を受ける謂れも無いんだが。
「僕、どこの子?この辺の子?」
「そういうのはいいから!」
「いや良くないよ」
何なんだこの子供は。全くもって可愛げがない。親の顔が見てみたい。
「いいから!こっちきて!」
手を引かれ、歩き出す。そして曲がり角で女性とぶつかった。
「きゃ!」
「わ、すいません!」
それが、僕と妻の出会いだった。
(…なんてことがあったけど)
今年五歳になる息子と遊びながら、あの日のことを思い出す。すると息子が、
「パパ!」
「ん?なんだ?」
「また、あえたね!」
思わず呼吸が止まりかけたのは、秘密だ。
その他
公開:20/12/26 12:12
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