三百年を繋ぐ言の葉

祖母の祖母から手紙が届いた。
今からおよそ150年前、官営で郵便事業が運営されだした際に行っていたサービスらしい。
何と書いてあるのか、今の日本語とは若干異なるし、苦手な古文とも違って読みづらかった。

徴兵令が始まり、男の子孫たちが強くたくましく、元気に生きて欲しいということ。
ようやく女子にも教育が普及し始め、女の子孫たちに勉強する機会が与えられて嬉しいということ。
何より人に優しくしなさいということ。
そして、この手紙は代書屋に頼んで書いてもらった、ということが書かれていた。

会ったことのない人からの手紙だし、本人の書いた文字ではなかったが、私の体には彼女の思いが流れていると感じ、ふと涙がこぼれた。
来年は大学受験。もっと言葉について勉強してみたいと思った。
私はどんな形でメッセージを残そう。