猫も杓子も

猫と杓子（しゃもじの事）が立ち話をしている。
どうして我々だけが、誰もかれも・何もかも・本当に一緒くた、と言う様なミーハー的な意味合いで、安っぽい者の代表格で言われるのは心外だ。このニュアンスは軽蔑的に感じとても尊敬されている響きがしないとボヤいていた。

するとそこに通り掛かった高名な学者が、何を文句を言ってるのだと二人にその語源を説明し初めた。
①「禰子(ねこ)も釈氏(しゃくし)も（神主も僧侶も）」の意味。
②「女子(めこ)も弱子(じゃくし)も（女も子供も）」の意味。
③ 日常的な存在の猫や主婦を表す杓子を示すと言う意味。
④ 一休咄（一休さん）の話の中にある「釈迦も達磨も猫も杓子も」の意味。

兎に角、釈迦・達磨・神主・僧侶・一休などの偉い方々から、女・子供・主婦・杓子と幅広く人気があるわけで、決して馬鹿にした表現ではない。それだけ皆に親しまれている事で喜ぶべき事なのだ。喝！