クリスマスなんて大嫌い〜中編〜
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『今年のクリスマスはどう過ごされますか?』
『恋人と過ごします!』
『クラスの皆でパーティーしようって話してて』
『家で、家族とゆっくりします』
ブツン。
どこのチャンネルも、同じようなことを聞いてばかり、答えてばかり。腹立たしげにテレビの電源を落として、炬燵に潜り込んだ。
まだ夕方の5時過ぎだけど、夕飯を食べる気にもならない。そもそも、どうせ食べるものはいつもと変わらないのだ。
なら、食べなくたって別に変わらない。
「………さみしいよ」
思わずぽつりと零れた言葉は、どうせ、誰にも届かない。
「おやおや、こんな所で寝たら風邪ひくぞぃ」
「!?」
自分しか居なかった筈の家に、自分以外の声がして、飛び起きる。顔を上げると、優しい顔の、知らないお爺さんがいた。
不審者だ。警察を呼ばないと。
でも何故か、目の前のお爺さんから不快な気持ちはしなくて。
「…貴方は、誰ですか?」
『恋人と過ごします!』
『クラスの皆でパーティーしようって話してて』
『家で、家族とゆっくりします』
ブツン。
どこのチャンネルも、同じようなことを聞いてばかり、答えてばかり。腹立たしげにテレビの電源を落として、炬燵に潜り込んだ。
まだ夕方の5時過ぎだけど、夕飯を食べる気にもならない。そもそも、どうせ食べるものはいつもと変わらないのだ。
なら、食べなくたって別に変わらない。
「………さみしいよ」
思わずぽつりと零れた言葉は、どうせ、誰にも届かない。
「おやおや、こんな所で寝たら風邪ひくぞぃ」
「!?」
自分しか居なかった筈の家に、自分以外の声がして、飛び起きる。顔を上げると、優しい顔の、知らないお爺さんがいた。
不審者だ。警察を呼ばないと。
でも何故か、目の前のお爺さんから不快な気持ちはしなくて。
「…貴方は、誰ですか?」
その他
公開:20/12/22 12:11
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