スーダララ

8
9

ある晩、王子は婚約者を探すため城でパジャマパーティーを開いたのだが、玉の輿を狙って上品に振る舞う女たちに交じり、一人だけ醜態を晒す女がいた。スーダララだった。
スーダララは王子に興味なかったが、上等な酒をタダで飲めるならと紛れ込んだしょうもない女で、乾杯するや否やガバガバ酒を飲み最後は酔っ払って自分が履いていたガラスのスリッパにウィスキーを注いで飲んでいた。
周りはドン引きしたが、それを見た王子は血相を変えてスーダララに駆け寄った。が、「12時終電!」と叫ぶなり走り去ってしまった。
翌朝王子は彼女が忘れたガラスのスリッパを見つめ、彼女を探す方法を考えていると、道端にヘベレケで倒れていた彼女を兵士が城に連行してきた。
「ギボヂバドゥイ…」
「お前は!スーダララ!」
なんとスーダララは王子と生き別れた妹、王女だった。母の女王も酔っ払うと脱いだ靴に酒を注ぐアホな癖があったのだ。めでたしめでたし。
ファンタジー
公開:20/12/17 07:35
縁(ゆかり) ランダムキーワード スリッパウィスキー

10101298

書き手さま読み手さま、私の名前が読めない皆さま。交流大歓迎です!
https://twitter.com/1o1o1298

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容