お盆ジャンプ

ワシがあの世に来て初めてのお盆。周りは迎えの馬が来ているが、ワシにはない。先に死んでた親父やお袋も馬に乗ってさっさと帰っちまった。あのキュウリ三人乗れたろ。
そんなワシみたいな仏は帰省用のジャンプ台が用意されていて、そこから飛ぶとどこか縁者のとこに降りれるらしい。どこかて。とりあえず受付をする。
「え、これ飛び降りるの？パラシュートとか……」
ジャンプ台というより、飛び込み台じゃ。地上が見えない。
「無いです」
「帰りは？」
「帰りはこのジャンプ台を持っていってください」
でっかいバネ。
「トランポリンみたいにして跳ねてきてください」
ふーん。ままよ。ワシは飛んだ。
「あああああ！」
地面に激突！バネが！ググ……ボヨ～～ン！ワシは跳ね返った！
「おおおおお！」
そしてあの世を跳び越えて宇宙の彼方へ。凄いスピードで何かの光に吸い込まれていった。
「オギャア！」
生まれ変わった。盆にborn。